創作(フィクション)

食器のフリスビー

家で怪物が暴れて、食器を投げ散らかしたりしていて危険なので、避難するために外に出たら、頭上で食器のフリスビーが行われていた。見渡す限り、無数の真っ白な食器が、無数の人々によって、二人ひと組の形でパス交換されていた。投げる側も受け取る側も楽…

猫相応

夏休みの比較的涼しい早朝、和室の寝室で、目覚ましの音で目覚めたとき、窓のレースのカーテンの奥でもぞもぞと動くシルエットが目に映った。飼い猫だった。飼い猫は尻尾を振り、伸びをしていた。ぼくは登校日のために起床しなければならなかったが、まだ眠…

負けることを禁ずる(2)

お父さん、お母さん、ごめんなさい。ごめんなさい、ごめんなさい......ぼくは無様な面をして泣いた。 失敗しました。打ち切ります。もう少し案を練ってから書くべきだった。これでは何も昇華されていないではないか。今後も同じテーマで書くことになるだろう…

負けることを禁ずる(1)

夕暮れの時間帯、ぼくは冷蔵庫の前で冷たい緑茶をコップに注ぎ過ぎたが、そのまま一歩も動かずに、時間を掛け、無理をして飲み切った。そして、暗いリビングの床に放置されていたチョコレートのホイルを捨てるために、動き出した。絶望的な気分だった。体が…